ウッドストロー

三重大大学院生物資源学研究科の野中寛教授の研究室が、プラスチックの代わりに木を使った「ウッドストロー」を開発しました。

昨年十月、木材を使った製品や取り組みを表彰する「ウッドデザイン賞」も受賞しています。

石油資源の枯渇やマイクロプラスチックによる海洋汚染が世界的に深刻になる中三重県内の企業と協力して実用化を目指しています。


野中寛教授によると、プラスチックやガソリンの原料となる石油の可採年数はあと五十七、八年とされています。

ガソリンの代替としては燃料電池などの研究が進んでいますが「プラスチックはなかなか替えが効かなかった」という事です。

野中寛教授は植物繊維からプラスチックの代替品を作る技術を研究。

木の粉に食用の増粘剤と水を混ぜて粘土状にし、乾燥させる方法を確立しました。

生地を型に押し当て乾燥させれば、コップやボトルなどの製品を作ることができます。

木や紙をプラスチックの替わりに使うには、さまざまな形に成形できることが重要です。

研究を進める中で昨年春ごろから、マイクロプラスチックによる海洋汚染が表面化。

大手飲食チェーンがプラ製ストローの廃止を発表するなど世界的な問題になり、野中教授はウッドストローの開発を始めました。

ウッドストローは直径六ミリ、厚さ〇・五ミリ。

生地を成形するための金型は津市の金型メーカー「東海アヅミテクノ」が製作。

プラスチックとほとんど変わらない細さと薄さを実現しました。

木粉だけでなく、竹粉やコーヒーかすでも作りました。

研究室の修士一年松岡拓磨さんがコンビニでのアルバイトで大量に出るコーヒーかすを見て提案しました。

使用後は水を加えて形を崩せば再び粘土化し、再利用できます。

一方で、実用化に向けた弱点は長時間、水に漬けていると柔らかくなってしまう点です。

研究室では植物由来のワックスや耐水剤を試したり、密度を強く成形したりする方法を探っています。

野中寛教授は「耐水さえクリアできれば商品化への道が開ける。これまで木材で作ろうと思わなかった物を作っていけたら」と話してくれました。


ウッドデザイン賞 ウッドストロー

三重大学 木質分子素材制御学研究室(三重)

石油由来のプラスチックが環境中で分解され、生態系への影響が深刻化しつつある。

最近プラスチックストロー廃止の動きが加速していることから、木材製のストローを製作した。

細いストローを切削加工で作るのは大変だが、木粉に木材由来の増粘剤を混ぜて、内径5mm肉厚0.5mmの押出成形に挑戦した。

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