メルトダウン(炉心溶融) 最悪の事態を想定

東北電力東通原発1号機について、フル稼働中に東京電力福島第1原発事故のような最悪の事態に陥った場合、数時間で炉心溶融(メルトダウン)が始まる可能性があることが東北電への取材で分かりました。

600体の使用済み核燃料が保管されている使用済み核燃料貯蔵プールは、全ての電源と冷却機能を失うと約10日でプールが沸騰。

約50日で燃料が露出する恐れがあります。

東北電力がこうした試算を明らかにしたのは初めて。

東北電力は「あくまで最悪の事態が起きた時に全ての対策を講じなかった場合の評価であり、現実的には起こり得ない」と説明。

「福島第1原発事故後に取り組んでいる各種安全対策も進んでおり、このような事態は未然に防げる」としています。

東北電力によると、稼働中に炉心溶融に至るまでの時間は、何らかの理由で外部電源が断たれ、さらに非常用ディーゼル発電機や電源車などの予備電源も使えず注水も一切できない―という事態を想定して算出。

原子炉がフル稼働している場合は、最短だと数時間で炉心溶融が始まります。

使用済み核燃料貯蔵プールについても同様の事態を想定。

通常の水温は20度ほどで管理されているが、全電源を失って注水もできなくなると、温度は1時間当たり0・3度ほど上昇。

約10日でプールが100度に達して沸騰し、約50日で水が蒸発して燃料が露出する計算。

一方、東北電力が昨年12月に取りまとめた東通1号機の安全評価の1次評価では、炉心とプールは全電源喪失時でも、大容量電源装置の使用で15日間、電源車の使用で56日間、外部の支援なしに冷却機能を維持できるとしています。

冷却機能の完全停止時は、消防車による水の補給で166~167日間は耐えられる。


東通1号機は現在、定期検査中で、現時点で再稼働のめどは立っていません。

***メルトダウンとは***

炉心の冷却ができない状態によって原子炉の核燃料体が異常に高温となり、炉心の燃料棒や制御棒等の内容物が溶融、損傷する現象。
炉心溶融、炉心融解とも言われる。
 原子炉における炉心の重大な損傷に至る事象のひとつ。

福島第一原子力発電所事故における原子力安全・保安院の定義(2011年5月)

燃料棒の表面を覆う金属製の被覆管が熱で傷つき、内部の放射性物質が放出される・・炉心損傷
燃料棒内部にある燃料を焼き固めたペレットが溶けて崩れる・・燃料ペレットの溶融
溶けた燃料棒が原子炉下部に落ちる・・メルトダウン

過去の事故

リュサン原子力発電所事故(1969年スイス)
スリーマイル島原子力発電所事故(1979年アメリカ)
チェルノブイリ原子力発電所事故(1986年旧ソビエト)
東京電力福島第一原子力発電所事故(2011年日本)

このブログの人気の投稿

大久保祐映さん119番電話しても救急車出動せず 怒

仙台市場でつくった牛タン笹かまぼこ黄金焼!旨い!

なやみ言おう24時間いじめ相談ダイヤル0570-0-78310