ナデ 6110 形式 6141 号電車 国の重要文化財指定

鉄道博物館に収蔵されている電車「ナデ6110形式6141号」が文化庁の文化審議会答申を受け国の重要文化財(美術工芸品)に指定されることになりました。

ナデ6141は1914年(大正3年)当時の鉄道院新橋工場で製造された電車です。

中央本線、山手線で使用された後1925年(大正14年)以降は複数の私鉄で移籍を繰り返し1972年(昭和47年)に当時の国鉄に返還されて国鉄大井工場で復元・整備が行われました。

1972年(昭和47年)に鉄道記念物に指定されました。

その後、展示のための復元工事が行われ、2007年10月の開館時から鉄道博物館で保存・展示されています。

電車が国の重要文化財に指定されるのは今回が初めてです。

名称の「ナデ」の「ナ」は車体の重量を表し、「デ」は当時は珍しかった「電車」の頭文字から取られたという事です。

全長約16メートルで定員は92人。

茶色い木造の車体は完成時の形とほぼ変わらず、網棚やつり革など、現在の通勤車両と同じ機能を備えています。

鉄道輸送の需要が増えたことから車両は当時としては大型で初の片側3扉車。

「統括制御装置」が導入され、車を連結させて走る「重連運転」ができることが最大の特徴です。

鉄道博物館学芸員の奥原哲志さんは「今の電車の原型が100年以上前に完成し、それが現代まで残っていることを思うと、改めて貴重だと感じる。後世に大切に伝えたい」と話してくれました。


ナデ 6141 号電車の概要
■製造年 1914(大正 3)年
■製造所 鉄道院新橋工場
■全 長 約 16m
■定 員 92 名
■特 徴
○鉄道院最初のボギー電車(車体の前後に 2 軸の台車を装着した車両)として 1909(明治 42)年に製造されたホデ 6100 形式の改良タイプで、ボギー電車では現存する最古の車両です。

○都市近郊における鉄道輸送の需要増大に対応するため、鉄道院で初の3扉車であるとともに、統括制御装置を本格的に導入し、重連運転を可能とした点が最大の特徴です。

○本電車は、1925(大正 14)年に私鉄(目黒蒲田電鉄・現東京急行電鉄)に払い下げられたのち、1972(昭和 47)年に国鉄へ返還され、大井工場で復元工事が実施されました。同年、鉄道記念物に指定されました。その後、JR 東日本東京総合車両センターで展示のための復原工事が実施され、2007(平成 19)年の開館時から展示しております。

■おもな諸元
軌 間 1067 ㎜
電気方式 電圧:直流 600V 集電方式:架空線式/ポール集電装置(2 本)
主要寸法 最大長:15977 ㎜ 最大幅:2553 ㎜ 最大高さ:3651 ㎜
自 重 35.5t
定 員 92 人(座席 48 人、吊手 44 人)
座席配置 縦(ロングシート)



鉄道博物館

所在地:〒330-0852 埼玉県さいたま市大宮区大成町3丁目47番

電話:048-651-0088

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