藤永翔大君、蓋井小学校卒業

蓋井小学校(下関市蓋井島)で卒業式が行われました。

唯一の6年生、藤永翔大君が島民ら約90人に見守られて学びやを後にしました。

蓋井小学校は、2008年に6年生が卒業するなどして児童がいなくなっていましたが、4月に藤永翔大君が入れ替わりで入学し、休校を避けられました。

藤永翔大君は、植木陸君(8)、晏璃さん(7)きょうだいが入学するまで4年間1人で学びました。

卒業式では、片山伸二校長が「君がくれたたくさんの思い出が島の人々の心を温めてくれるはず」とあいさつし、父の照彦さんは「友だちや仲間が落ち込んでいる時は優しく接する心の広い人になって」と言葉を掛けました。

藤永翔大君は「今まで育ててくれてありがとうございました」と涙ながらに家族へ感謝の言葉を述べました。

これまで学校行事は島民が参加して盛り上げてきました。

自治会長の中村求さんは「目頭が熱くなった。他の小学校では経験できないこともあったのでは」と話してくれました。


蓋井島には、中学校がないため4月からは島を離れて吉見中学校に進学しアパートで暮らします。

たった一人の先輩を送り出し、2年の陸君は「勉強やボールの投げ方を教えてもらった」、1年の晏璃さんは「寂しいけど卒業してからも島に来てほしい」と別れを惜しみました。

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