ゴッホ・アルピーユの道、科学調査に

吉備国際大大学院文化財保存修復学研究科は、かつて後期印象派の巨匠ゴッホ(1853 ‐ 1890年)の作品とされながら、現在は贋作の疑いが持たれている油彩画「アルピーユの道」の科学調査に乗り出しました。

所蔵する大原美術館の依頼を受け、長年不明確だった作品制作の実態を探ります。

アルピーユの道(縦55センチ、横45・2センチ)は、丘に続く道に2本のポプラの木が描かれています。

ほぼ同じ構図でゴッホ最晩年の油彩画「サン・レミーのポプラ」を所蔵する米オハイオ州・クリーブランド美術館から、来年3〜5月に開く展覧会で両作品を比較展示するため、調査を頼まれていました。

吉備国際大文化財総合研究センターで行われた調査では、下山進、大原秀之両教授らが顕微鏡で絵の具層を調べたり、赤外線、エックス線で下絵の有無や色の分布、筆遣いなどを解析。

下山教授は「絵の具をそのまま置くように勢いよく描くゴッホと少し違い、丁寧に描かれた様子がうかがえる」と。


大原美術館に蛍光エックス線分析装置を持ち込み、絵の具の成分分析を行います。

ゴッホは、同じ題材を複数描く「反復」の作風で知られており、「ゴッホの制作手法に基づいて描かれた作品には間違いない」という。

アルピーユの道は、1935年、大原美術館創設者の故大原孫三郎氏が、ゴッホ研究の権威者による「真作」とのお墨付きを得て購入。

その後、オランダのゴッホ委員会から「本物とは言いにくい」と指摘を受け1984年以降、常設展示から外されています。

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