オリザー閉店

江戸時代から歓楽街として栄える盛岡市八幡町で、50年以上続いた飲食店「オリザー」が4月27日閉店します。

老夫婦が営む店には、別れを惜しむ常連客が連日訪れています。

オリザーは、1958年の創業。

下田文子さんと、夫の立身さんが切り盛りしています。

建物の歴史はさらに古く、明治時代の後期には既に文子さんの祖母ミエさんが遊郭を営んでいました。

ミエさんの死後、文子さんの母が旅館業に転向。

その際に建物を増築し、「オリザー」を始めました。

旅館は80年に閉館したが、飲食店は長女の文子さんに引き継がれました。

オリザーが最も繁盛したのは65~70年ごろ。

サラリーマンを中心に、多い時で1日50~60人の客が訪れ、店内で社交ダンスを楽しんだそうです。

その後、市中心部への人の流入が少なくなり、客も減りました。

建物も老朽化し、年齢的にも営業を続けるのが難しくなり、閉店を決意。

オリザーのシンボルは、壁に描かれた縦約1.6メートル、横約5メートルの裸婦像。

盛岡市の美術家柵山龍司さんが開店に合わせ木炭とコンテで描きました。

柵山さんは当時30歳で、本格的な制作活動を始めて間もないころ。

借金をしていた市内の画材店に頼まれ、返済の一部と引き換えに作品を手掛けたそうです。


柵山さんは23日、数十年ぶりに来店。

「思っていたよりも保存状態がいい。新鮮な感じがする」と、作品との再会を喜びました。

「お客さんと話すことで、世の中を教わった。ありがたいこと」と文子さん。

立身さんは「寂しいけれど、たくさんのお客さんと出会えたことが、何よりの財産です」と。

夫妻によると、店の入る建物は既に買い手が決まっています。

老朽化しており、取り壊される可能性もあるということです。

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