巴里野郎３０年の歴史に幕

巴里野郎（シャンソン専門ライブハウス）が４月末で閉店します。

「３分間のドラマ」と例えられるほど情緒豊かなシャンソンの魅力を伝えてきた名店が惜しまれながら３０年の歴史に幕を閉じることになりました。

巴里野郎は、オーナー宮本宰完さんが２０代で訪れたパリのシャンソンカフェに感銘を受け、１９８３年にオープンしました。

淡谷のり子さんや菅原洋一さんなど大御所もステージに立ちました。

れんがの壁にピアノが響き渡り、客はベルベット生地の椅子に座ってグラスを傾けて歌声に酔いしれました。

１９９０年代に入り、シャンソンを知らない若者が増え、客足が遠のきました。

店を手伝う長女夏目禮子さんは「利益より歌手の育成を重んじる経営を貫いてきた。時代の波に乗れなかった」と。

閉店を知った常連客や歌手からは惜しむ声が上がっています。

１１年間通った亀岡市の千崎博之さんは「毎月来ていたのでさびしいです」と話してくれました。

月に１度出演してきた歌手の白木ゆう子さんは「シャンソン全盛期を思い起こさせる店で気持ちよく歌えた。本当に残念」と。

オーナー宮本宰完さんは「一つの時代が終わったように感じる。いい時期に閉店できる」と感慨深げに語ってくれました。

４月２０日午後７時から、歌手の峰大介さんらを招いた３０周年記念コンサートが開かれます。

巴里野郎

所在地 京都市下京区河原町四条下ル三筋目（信号1つ目）東入ル柳川ビル2F

電話・FAX 075-361-3535・075-323-2623

営業日・営業時間 年中無休、午後7:00から午後11:00まで営業

ステージ 午後7:30・午後8:30・午後9:30