赤いバナナ、ツチアケビ、腐生植物
竹やぶに細長くて赤い実が鈴なりになっているのを近くの住民が見つけました。 見つけたのは竹やぶを所有する檜本光義さん。 散歩中に見慣れないピンク色の花が目に留まり、その後観察を続けると、真っ赤な実が実りました。 草丈は約70センチで長さ7、8センチの実が40個ほど付いています。 正体はラン科のツチアケビでした。 菌類と共生して落ち葉を分解する「腐生植物」で、暗い林床に生えるので気付きにくいのですが、全国に広く分布しています。 種子が軽いので風で飛んできたり、どこかで種を食べた鳥がふんを落としたりして、1本だけ生えた可能性があるという事です。 アケビに似るのが和名の由来です。 実は生薬に使われています。 多年草なので来年も花や実を付ける可能性があります。 檜本光義さんは「長年住んでいるが、こんなん初めて。トウガラシにもサツマイモにも見える。最初は気味が悪かったが、愛着が湧いてきた。台風で倒れないよう、支柱を立てて見守る」と話してくれました。