馳走の果て 石川正一さん 戦争はダメ
シベリア抑留者の石川正一さんが、抑留体験などを記した「馳走の果て」を自費出版しました。 石川正一さんは1926(大正15)年10月生まれ。 1944(昭和19)年2月に朝鮮・平壌の陸軍航空廠に配属されました。 終戦後は旧ソ連軍にシベリアへ移送されて、3年間樹木伐採などの労役に従事しました。 本では抑留の厳しい環境の中、樹木伐採のノルマを達成せずとも木材研修員が見逃してくれたことや、たばこをソ連兵にせがむと捕虜に与えてくれた話などを記しています。 石川正一さんは「腹が減り、寒く、仕事がひどかったことが印象深いが、ロシア人が食事をくれるなど助けてくれた」と振り返っています。 「雑記」として、自身の意見も記しました。 石川正一さんは特定秘密保護法の成立などに触れ「国会も、マスコミも戦争や平和への関心が薄れているのが気にかかる。どんなことがあっても戦争だけはだめだ。反省し、繰り返してはいけない」と話しています。 「馳走の果て」は全167ページ。 65冊出版し、親戚や知り合いに配られました。