12/31/2013

平塚運一 斑鳩寺初秋、議会図書館ワシントンD.C.紛失

埼玉県は、埼玉県立近代美術館(さいたま市浦和区、建畠晢館長)が所蔵していた木版画作品2点(計14万円相当)の紛失が判明したと発表しました。

埼玉県と埼玉県立近代美術館は「埼玉県民の貴重な財産を失ってしまい、大変申し訳ない。再発防止を徹底したい」と話しています。

埼玉県立近代美術館によると、紛失した作品は島根県出身の版画家平塚運一氏(故人)から1986年に寄贈された7点のうちの2点。

作品は「斑鳩寺初秋」(42年作)と「議会図書館ワシントンD.C.」(66年作)で、いずれも展示作品ではありませんでした。

大きさは、斑鳩寺が縦76センチ、横59センチ。

議会図書館ワシントンD.C.が縦72センチ、横56センチ。

1987年、職員が、作品2点が見当たらなくなっていることに気付き捜していました。

今年9月からの大規模改修工事を前にした7月、収蔵庫内の作品を総点検しても見つかりませんでした。

10月に美術館全体を捜索するとともに、元職員らに聞き取り調査をした上で、紛失と断定。

収蔵庫の鍵は職員が管理しており、盗難に遭った可能性は低く、誤って処分したことも考えられるということです。


原因として、かつては収蔵庫内の作品の保管場所が一定していなかったり、作品の管理者を分野別に決めていなかった時期があり、作品の総点検も実施していなかったことを挙げています。

埼玉県立近代美術館は、平塚運一氏の遺族に紛失したことを謝罪。

埼玉県は、埼玉県内博物館の館長を集めて資料の定期的な総点検の実施などを徹底しました。

~埼玉県立近代美術館所蔵の木版作品2点の紛失が判明しましたので発表します~

今後は、再発防止のため県立近代美術館を含む県立博物館施設における資料管理及び危機管理の徹底を図ります。

1 紛失した作品

作 者  平塚 運一

作 品  木版2点 合計14万円相当(寄贈作品)

ア 斑鳩寺初秋 10万円相当  (昭和17年作 木版 額なし 76.0×59.0cm)

イ 議会図書館ワシントンD.C. 4万円相当  (昭和41年作 木版 額なし 72.0×56.0cm)

2 経緯

昭和61年 8月22日 平塚運一氏から県立近代美術館に対して、木版作品7点が寄贈される。

昭和62年以降 寄贈作品のうち当該2作品が見当たらず、一部職員が収蔵庫内を作品の出入等の際に探してきた。

平成25年7月 収蔵庫内総点検の結果、当該2作品が行方不明であることが判明した。

平成25年10月 美術館内全体を捜索するとともに、関係者から聞き取り調査を実施した結果、当該2作品を紛失したことが判明した。

平成25年12月20日 平塚運一氏の御遺族に謝罪と説明を行った。

3 原因

(1) 県立近代美術館開館(昭和57年11月)の前後に、大量に収蔵された美術作品に係る整理が遅れており、収蔵庫内の作品の保管場所が一部特定されていなかった。

(2) 収蔵作品の分野別管理担当者が決められていない時期があった。

(3) 適切な作品点検が行われず、紛失と認めるに至らなかった。

4 県立近代美術館のこれまでの対応

(1) 収蔵庫内の入退出について

警備員による入退出管理、収蔵庫の鍵の持出記録及び入退出記録の徹底

(2) 収蔵庫内の適正管理

保管場所の特定及びカードでの明示、管理担当者による責任の明確化

5 埼玉県の再発防止策

臨時博物館長会議を開催し、各博物館長に対して、今回のような事態の再発を防止するために、次のことに留意の上、資料管理及び危機管理の徹底を図るよう指示した。

(1) 資料管理要項の作成

(2) 資料の定期的な総点検の実施

(3) 危機管理体制の確立

問合せ先

埼玉県立近代美術館 副館長 依田英樹 048(824)0111

生涯学習文化財課 副課長 福島孝彦 048(824)2111 内線6916

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