嘉代子桜深刻なシロアリ被害

長崎原爆で娘を失った母親が植樹し、娘の名が付けられた長崎市立城山小学校の「嘉代子桜」が深刻なシロアリ被害に遭っていることが分かりました。

現在残っている6本のうち1本は幹が空洞。

“延命”を目指して長崎市教委が緊急に対策を講じています。

城山小学校によると、シロアリ被害は6月に把握。

長崎市教委が造園業者に対策を依頼しました。

検査すると6本全ての幹の内部で食害が進んでいました。

枝を支える木製支柱も食われていました。

一部の木に倒壊の恐れがあったため、周囲に防護柵を設置。

空洞の木は、自力で生き延びようと水や養分を吸い上げる新たな根を幹から地面に幾つも伸ばしており園芸用の特殊な包帯をまいて保護。

シロアリの巣は、地中にあるため駆除薬を周囲に埋めました。

駆除後に土壌を改良し支柱も鉄骨にします。

治療は、来年3月まで。

対策費約1500万円。

長崎市教委は樹勢を回復させ、定期的に専門家に診断を依頼し、保全を図るとしています。

城山小学校の倉本龍弥校長は「桜は高齢でいつまで生きるか分からないが、できるだけ天寿を全うしてほしい」と話しています。



嘉代子桜は、爆心地から約500メートルの城山国民学校(現・城山小学校)で学徒報国隊員として作業中に爆死した長崎県立長崎高等女学校4年生の林嘉代子さん=当時(15)=をしのび、母親の津恵さんが1949年に50本を植樹しました。

母親の津恵さんは原爆投下後、何度も城山小学校を訪れ、何日も瓦礫の中の多数の遺体を見て回り、嘉代子さんを探し続けました。

そして、ついに被爆後21日たった8月30日の夕方、崩れた校舎の3階で嘉代子さんを見つけたのです。

どの遺骸も崩れ落ちた天井の下敷きとなって小さく砕かれていましたが、嘉代子さんの骨の上部だけは不思議と崩れずに残っていたそうです。

「死んでいった女学生たちの魂がきっと立派に育ててくれる」と念じながら嘉代子桜は植えられました。

城山小学校の平和を祈るシンボルとなっております。

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